2020年に映画館で視聴した映画短評(その3)

*今年観た映画なので、去年の作品も含みます。5点満点で最低点は0

 

・スウィング・キッズ 3.1
前半のゆるい感じから一変して後半は重苦しくなる韓国映画らしい展開。「EXO」のD.O.が主演を務める所謂アイドル映画だが、内容は日本のそれとは大違い。邦画ももう少し何とかならんかねえ…

前半と後半の落差自体は構わないが、"アレ"は流石にやり過ぎか。この作品は朝鮮戦争を舞台にしているものの史実とのリンクを謳っている作品ではないが、こういう結末にするとテーマがぼやけてしまうように思える。インパクトに走りすぎたか

 

レ・ミゼラブル 3.5
有名な作品と舞台が一緒と言うだけで内容は別物。前半はやや退屈だが、後半に向けて盛り上がっていく脚本は移民、貧困、官僚主義…といったフランスの暗部をえぐり出したもので、これが初長編作とは思えない完成度の高さだ

スッキリするとは言えないが含蓄があるラストも悪くないが、如何せん貧困を題材にした映画が多すぎる。採点がかなり厳しくなるのは致し方ない所だろう

 

・新卒ポモドーロ 4.4
就職ものと言うと就活生目線の話が多いが、これは人材確保に苦しむ中小企業目線の話。恋愛要素等余計なものは描かない潔さで物足りなさを感じる向きもあろうが、テンポの良さ、主題の明確さに繋がっている

本作はミニシアター系の中でも特に上映が少なかったので、このまま埋もれてしまうのか…。かなりいい出来だと思うし残念だ

 

・ブレッドウィナー 3.7
タリバン政権下のアフガニスタンの話。作画は雰囲気が良く出ているし、お伽噺と現実を重ね合わせた構成は良くできている。ただ、全体的に重すぎるし、もっとメリハリが欲しかった。Netflixで"生きのびるために"のタイトルで公開されているので気になったなら是非

 

・WAR ウォー!! 4.1
アクションシーンは迫力があるし、世界各地でロケをしていて金かけてるなって感じ。お約束の脈略のない歌と踊りは控えめなので、インド映画が苦手な人でも楽しめるのではないか

ストーリーはもう少しブラッシュアップが必要かなとも思うが、ちゃんとタイトル回収できているし、ほぼ2人の目線でストーリーが進行するので頭に入りやすい。ただ、後半に寄せ過ぎな感で前半は少し退屈かも

お勧めしたい映画だが、上映スクリーンが少なすぎなのがねえ…